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建設業のワークフローシステムの選び方と事例

目次

現場作業後の事務所戻りによる日報や申請業務は、長時間労働の一因です。2024年4月※からの時間外労働上限規制を遵守するためにも、ワークフローを現場で完結できる仕組みがあると望ましいでしょう。

本記事では、建設業におけるワークフローシステムの選び方や導入事例についてまとめました。

※参照元:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署pdf(https://www.mhlw.go.jp/content/000463185.pdf)

建設業が直面するワークフローの
課題

建設業特有の「現場ではPCを使った事務作業がしにくい」という制約が、業務効率を阻害します。現場で処理できず事務所へ戻る移動時間が、生産性を落とす原因のひとつ。紙の稟議回覧では進捗が見えにくく、決裁までの時間も浪費しがちです。

また、品質証明となる工事写真はデータが重く、整理や共有に時間がかかりがちです。写真管理が滞ると、後工程である承認や共有も遅れ、結果として撮り直しやムダな移動が発生します。こうした遅延が積み重なると、現場作業が終わっていても事務処理だけが残り、終業後に処理せざるを得ない構造が残業を生み出してしまいます。

建設業におけるシステム選定の
失敗パターン

システム導入でよくある失敗例のひとつが、スマホ利用を想定していない操作画面です。パソコンのない現場では使われず、結果として定着しないケースが挙げられます。

また、メール添付での情報共有には容量制限の壁があり、結局別の手段に切り替えることになりかねません。JVや代理承認など、複雑な承認ルートに対応できない場合も、現場に定着せず形骸化するリスクがあります。

建設現場に馴染むシステムの
選び方

スマホ・タブレットアプリに
対応しているか

現場監督が、iPadをはじめとする端末で図面へアクセスする流れは定着しつつあります。現場で入力し即座に承認へ回せれば、事務所への戻り作業を削減可能です。

大容量ファイルの添付・
プレビューが可能か

メール添付には容量制限があり、大量の写真や図面共有で業務が止まりがち。重いデータをストレスなく扱えるクラウド環境を選んでおけば、私物ツールへの情報分散や、資料を探す手間を低減できます。

工事台帳・原価管理システムと
連携できるか

請求処理は工事ごとの照合が多く、手入力ではミスが起きやすい業務です。承認データが工事台帳・原価管理・経理システムまで連携できないと、転記や照合の手間が残り、残業の温床が移動するだけになってしまいます。

複雑な組織図に対応できる
柔軟性があるか

JV案件をはじめ、現場体制は必ずしも固定的ではありません。条件分岐や代理承認機能がなければ、現場の実情に即した運用は困難です。組織変更やプロジェクト単位でのルート設定に、柔軟に対応できるかが鍵になります。

要件別に見るクラウド
ワークフローシステム
おすすめ3選

このように、業務文化や運用環境によって選定のポイントは変わってきます。以下の記事では、Google/M365連携、経理一体化、スマホでノンデスク対応など、要件別におすすめのクラウドワークフローシステムを掲載しています。比較・検討の材料としてお役立てください。

【要件別】おすすめの
クラウド
ワークフローシステム3選

建設業のクラウドワークフロー
システム導入事例

【熊谷組】iPadで承認が回り、
申請処理を滞留させずに進める

導入前の課題

以前の熊谷組は、「クラウドファースト」を掲げグループウェアを刷新したものの、従来のままの承認フローや複雑なアクセス制御までは改善しきれていない状況でした。

さらに、全国で頻繁に行われる作業所の新設や廃止に対し、オンプレミス環境では保守やシステム更新の負荷が限界となりつつあり、対応しきれない状況になっていたのです。

導入の効果

ワークフローシステム「グルージェントフロー」の導入後は、専門スキル不要の操作性により、IT担当者わずか3名で多数の帳票作成と運用内製化を実現しました。約2,000台のiPadへシステムを展開し、建設現場から場所を選ばず申請・承認が可能となっています。

また、オンプレミスからクラウドへの移行を進めた結果、コストを1割程度削減できました。

※参照元:グルージェントフロー公式HP(https://www.gluegent.com/customer/2018_kumagaigumi/)

【足立建設工業】稟議回覧が
約5週間から約1週間にまで短縮

導入前の課題

足立建設工業では、現場監督が日中の管理業務を終えた後、稟議作成や押印のためだけに事務所へ戻る「残業ありき」の働き方が常態化していました。

また、紙ベースの回覧フローでは進捗が見えず、どこで承認が止まっているかが不明なため、確認の電話連絡や書類紛失のリスクといった、手間とストレスも抱えていました。

導入の効果

ワークフローシステム「rakumo ワークフロー」の導入により、承認プロセスは一変。全部署対象のテストにおいて、紙では完了まで約5週間を要していた案件が、約1週間で決裁されるようになりました。

マニュアルを読まない層向けに操作説明動画を配布することで、現場への定着もスムーズに進行。場所を選ばないスマホ承認が、全社的な意思決定の迅速化を実現しています。

※参照元:rakumo ワークフロー公式HP(https://rakumo.com/casestudy/adachi-tokyo/)
クラウドワークフローシステムの
導入を成功させるには?

導入成功の鍵は、「多忙な現場担当者がスマホひとつで業務を完結できるか」の見極めです。使い勝手の悪いシステムは現場の負担になります。

定着には、動画マニュアルを用意するなど、現場の学習ハードルを下げるといった工夫も効果的です。

当メディアでは製造業・小売業など、業種別にクラウドワークフローシステムの選び方を解説しています。システム選定の参考にしてください。

【要件別】おすすめの
クラウドワークフローシステム
3選

「グループウェアを活かし台帳への転記を減らしたい」「紙・Excelの申請を現場で電子化・改善したい」「PCを常時使わない現場で申請・承認を進めたい」といった要件別に、クラウドワークフロー製品を整理しました。それぞれの導入環境に合った選び方の参考としてご活用ください。

M365・GWS・kintone

グループウェアを活かし
台帳への転記を減らしたい

グルージェントフロー

グルージェントフロー
※画像引用元:グルージェントフロー公式HP
(https://www.gluegent.com/service/flow/)
既存アカウントを活用

Microsoft 365やGoogle Workspaceで使っているアカウントでシングルサインオンすることが可能で、また各サービスのグループ情報も組織情報として活用できます。ワークフロー側でユーザーや部署を別途登録・更新する手間が減るため、少人数の情シスでもID管理を一本化しやすくなります。

申請データを自動出力

Microsoft 365と連携すれば申請データをExcelへ、Google Workspaceと連携すればスプレッドシートへ自動で追記できます。稟議の管理台帳や備品の管理簿を1件ずつ手入力で更新する手間を省けるため、更新漏れや転記ミスの防止にもつながります。

申請・決裁と台帳をつなぐ

申請フォームに入力された項目から、台帳に必要なデータを選んで出力できます。出力するタイミングは申請時や決裁時など、承認経路に合わせて設定可能です。承認後に担当者が転記したり、集計用にデータを整え直したりする手間を抑えられます。

公式HPで
システム詳細を確認する

ペーパーレス・脱Excel

紙・Excelの申請を
現場で電子化・改善したい

コラボフロー

コラボフロー
※画像引用元:コラボフロー公式HP
(https://www.collabo-style.co.jp/function/function-list/)
Excel様式を活かせる

紙で運用していた稟議書や申請書のExcelファイルをアップロードし、入力する箇所にパーツを設定することでWebフォームを作成できます。罫線や項目の配置など、使い慣れた書式を活かしながら電子化できるため、申請書を一から作り直す負担を抑えられます。

経路を画面で設定

承認経路は、承認者や確認者、金額などに応じた分岐条件を画面上に配置していくことで設定できます。プログラミングの知識がなくても社内の決裁ルールに沿ったワークフローを組み立てられるため、専門的な開発を前提とせず段階的に電子化を進められます。

現場で変更・改善

部署ごとに設定権限を持つ担当者を配置し、申請フォームや承認経路の変更を任せる運用が可能です。項目の追加や承認者の見直しが必要になっても現場で内容を確認しながら調整できるため、情シス部門への修正依頼が集中する状況を抑制できます。

公式HPで
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ノンデスク環境

PCを常時使わない現場で
申請・承認を進めたい

kickflow(キックフロー)

kickflow(キックフロー)
※画像引用元:kickflow公式HP
(https://kickflow.com/)
Slackから承認

承認依頼や申請の進捗がSlackに届き、担当者あての通知に表示されるボタンから承認や差し戻し、却下を行えます。承認のたびにワークフローの画面を開く手間が減り、移動中や作業の合間でも手早く対応できるため、承認待ちによる停滞を抑えられます。

スマホで申請・承認

スマートフォンのブラウザから申請・承認を行えるため、外出先や移動中でも手続きを進められます。現場で申請が必要になった際も、事務所のPCに戻るまで作業を待つ必要がありません。ホーム画面に追加すればアプリのように起動できるため、常時PCを使うわけではない従業員の利用にも対応できます。

Chatworkへ通知

申請や承認などの通知を、Chatworkのあらかじめ指定したルームへ送ることができます。日頃からChatworkで連絡を取り合っている職場なら、承認依頼などに気づきやすくなるでしょう。承認や差し戻しは、通知を確認したうえでkickflowの画面から行います。

公式HPで
システム詳細を確認する

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フローシステム3選