【業界別】システムの選び方と導入事例
ワークフローとは、稟議や経費精算など業務手続きの流れを整える仕組みです。製造・建設・小売といった業種により、承認プロセスで停滞しやすい箇所やボトルネックは異なります。
本記事では、各業界特有の課題に即した「失敗しない選定ポイント」と「導入事例」を整理しました。
製造業のクラウドワークフロー
システムの選び方と導入事例
製造業では、広い敷地内での承認者探しによる移動ロスや、4M変更・図面承認の遅延が生産ラインへの着手に影響します。
また、ISOや品質監査において承認履歴を即座に検索できる体制も不可欠。システムを選定する際のポイントは以下の3点です。
- タブレット・スマホ対応:巡回中にその場で決裁し、滞留を防ぐ
- 紙・Excel帳票の再現性:現場が慣れ親しんだ見た目を維持し、定着させる
- 図面添付の容量と検索性:監査対応や技術伝承における属人化を解消する
現場の「移動」と「検索」にかかる時間を削減することが、製造リードタイム短縮への近道です。
【IDEC】の事例
導入前の課題
IDECでは、オンプレミス環境の保守切れに加え、部署ごとにExcel・紙・メールと手段がバラバラで申請が行われている状態でした。
進捗が追えず管理負荷が増大。業務プロセスの可視化が急務となっていました。
導入の効果
申請業務をワークフローシステム「グルージェントフロー」で統一したことで、プロセスが見える化されました。
経理処理においては工数を7分の1に圧縮。ペーパーレス化によるコストも20〜30%の改善が見込まれ、全社的な業務標準化に成功しています。
建設業のクラウドワークフロー
システムの選び方と導入事例
建設業では、現場作業後に事務所へ戻って行う事務処理が長時間労働の温床です。また、工事写真などの重いデータを扱えるかどうかも選定の鍵を握ります。重視すべきポイントは以下の3点です。
- スマホ・タブレットアプリ対応:現場入力・即承認で戻り作業を削減
- 大容量ファイルの添付・プレビュー:工事写真や図面をストレスなく扱う
- 工事台帳・原価管理システム連携:承認データを連携させ、転記ミスをなくす
現場監督が「iPadひとつで業務を完結できる」環境を作ることが、残業削減と生産性向上の第一歩です。
【足立建設工業】の事例
導入前の課題
現場監督が日中の管理業務を終えた後に、稟議作成や押印のためだけに事務所へ戻るという、残業ありきの働き方が常態化していました。
紙ベースの回覧は進捗が見えず、書類紛失リスクや確認連絡の手間も課題でした。
導入の効果
場所を選ばないスマホ承認を可能にする「rakumo ワークフロー」の導入により、紙では完了まで約5週間を要していた回覧が約1週間で完了するようになりました。
UI/UX面も評価され、現場への浸透も進めやすい体制を整えています。
小売業のクラウドワークフロー
システムの選び方と導入事例
小売業は店舗と本部の物理的距離がボトルネックです。郵送コストやタイムラグだけでなく、頻繁な組織変更(店長異動など)への対応もシステム選定の重要要件となります。選定基準は以下の通りです。
- スマホ・タブレット承認:SVや店長が売場や移動中に処理できる
- 店舗異動・組織変更への対応:権限設定のメンテナンスが容易である
- 本部基幹システムへの取り込み:CSV出力やAPI連携で転記作業をなくす
店長をバックヤード業務から解放し、顧客接点やスタッフ教育に注力できる環境作りが、チェーン運営の質を高めます。
【ベルク】の事例
導入前の課題
紙運用では、申請書の運搬や管理に多大な労力を要します。ベルクでは、承認のために出社が必要な状況でした。
また、Excelフォーマットでの運用はチェック作業が煩雑で、代理承認の履歴が見えにくいといった、統制・監査面でのリスクも抱えていました。
導入の効果
ワークフローシステム「kickflow」の導入で、物理的な提出・管理が不要となり、時間や場所の制約が解消されました。
また、操作ログを取得できるようになったことで、代理申請・承認を含む統制(監査)面のリスク低減にもつながっています。